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家の裏山から滝のように水が流れ、地面が水で盛り上がったようだった

前日から降り続く雨が、29日の朝9時頃から恐怖を感じるような雨に変わった。家の裏山からは滝のように水が流れ、平坦なはずの地面は、10センチほど水が盛り上がったような状態だった。

問い:まずは雨の様子から伺っていきたいと思います。何時降り始めて最初はどんな雨だった印象でしたか?

16年の9月29日の朝起きまして、その頃に宮川村の方が大変な雨だとテレビやラジオで言っていたと思うんですが、9時、10時ぐらいですか怖いような雨になって来ました。それで、主人が留守でしたおで隣の伯父さんに頼んで排水を堀の方へ向けてもらったんですが、なかなか上手くいかずに母屋と離れの間の通路に水が溢れて流れ始めました。そうしましたら台所の勝手口も2,3センチ水がついて来ましたので、もうこれはえらい事やと思いました。主人が居なかったのでお祖母さんを守らないといけないと思い、息子の職場へ電話をしました。そしたら宮川村は大変な事になっていると報道もされてましたし、私の電話の声が震えていたんだと思います。息子もびっくりして帰って来まして、息子も水が排水溝へ流れれるように努力してくれたんですけど、庭が水で盛り上がったようになってました。

問い:そうしましたらくるぶしを越えるぐらいの水になっていたという事ですか?

そうですね。なんせ凄い水でした。側溝を越えて盛り上がってました。坂と山の両方から水が滝のように流れ込んで来ていました。鉄砲水のようでした。

問い:洋子さんご自身が流されるんじゃないかと心配じゃなかったですか?

怖かったです。息子もスコップで水を流してくれてましたが、こんな事をさせていて良いのかと思っていました。

問い:水はどんな水でした?

やっぱり泥が混じっていました。落ちてくる水は白い滝のようになっていました。山の土を持って来ていると思うんですが、下へ流れて来るのは赤い泥水でした。
水の量が多すぎて、息子と相談してお祖母さんに何かあったら役目を果たせないので明るいうちに下真手の集会所に避難させてもらいました。この地域は下真手の地域総合センターという避難所があるんですけど、集会所が近いので区長さんの許可を得てそこへ避難して一晩泊めてもらいました。

問い:避難された時は洋子さんと息子さんと御母さんと一緒にですか?

はい、3人で。

問い:避難されている時は何が一番不安でしたか?

やはり家の事でした。山の上が崩れているので泥水だと分かっていたのでどうなるんだろうと心配でした。朝になったら静かで雨も通り過ぎていまして、明るくなってきたのでお祖母さんに「帰らせてもらおうか?」と声をかけたらお祖母さんが「夢やと思ってた。こんなことは十八で嫁いできて初めての経験やった」と言っていました、私も初めてで怖かったです。

問い:避難されていた所から一夜明けて戻って来られましたよね、ご自宅の様子はどうでしたか?

水は掃けていたので、通路に泥水の赤土が積もっていました。

問い:水が来ている際にご主人がいらっしゃらなかったのが不安だったと思いますが、ご主人とは連絡が取れましたか?

今では電話をしたのか電話がかかって来たのか覚えてなくて、直ぐには話しが出来なかったのかもしれません。翌日になって連絡がついたと思うんですけども。主人は目に見えてないんで余計に心配だったと思います。

問い:ここが危ないという事で避難されましたが、その際に何か「避難して下さい」という情報や呼び掛けなどはあったのでしょうか?

大台町の方から各地域の総合センターへ避難して下さいと放送で勧めてもらいました。大台町も早めに勧めてくれています。

問い:皆さん早めにスムーズに避難されていたでしょうか?

そうだと思います。皆さんは地域の総合センターへ避難されたと思いますが、私達は集会所に避難させてもらいましたが、そこは私達一家族でした。区長さんが気配りしていただいてお茶やおにぎりを持って来て頂きました。本当に気遣いしていただきました。

問い:こちらに一夜明けて戻って来られて泥が溜まった状態で元の状態に戻すまでに時間もかかったんでしょうね?

主人が帰って来た日は出来なかったと思います。主人は東京から翌日に帰ったので翌々日ぐらいから二人で始めました。

問い:実際には床上の浸水等々は無かったですか?

それは無かったです。勝手口の土間に水が入っただけです。

問い:何センチぐらいでしたか?

3センチぐらいだったと思います。

問い:怖い思いはされましたけど大きな被害は無かったですか?

そうですね。上の方では人的な被害もあってもう恐ろしい事だったので被害の内には入らないと思いますけど。主人もいなくて怖かったですけど、これぐらいで助けてもらって良かったと思っています。

問い:こちらは高い所にありますけど下に行くと宮川がありますけど、宮川流域の被害は何かお聞きになられましたか?

この大災害は山が崩れた事が大きかったんですけど、領内地区とか大杉地区は山が崩れたんですけど、その流木なんかでダムの水が堰き止められて水が入ったんでしょうね。人家から見ると普段のダムの水はずっと下なんですが、それが溢れたというんですから大台ケ原の方では凄い雨が降ったんでしょうね。

問い:山本さんのご近所で家屋の被害等々はどうでしたか?

真手地域では大きな被害は無かったのですが、領内地域の私の大事な方が御主人さんを亡くされました。水が出てご主人さんが外へ様子を見に行かれてあっと言う間に流されたんだと思うんですけど。下真手の地域総合センターというのは、以前は真手小学校だったので運動場がありまして、そこへ仮設住宅が建ちましてその方の所に毛布や食べ物、おせち料理をお届けした覚えがあります。

問い:その後、裏山の対策などは何かされましたか?

この裏山が去年の大雨でまた崩れたんです。それでこの工事をして頂いたんです。前の時は上の方で止めてもらってたんですけど、人家の上なのでという事で早速工事をして頂いたんですけど、それでも大雨が降ると怖くて居れないので最悪家を出るようにしています。

問い:ご自身で防災の意識が変わったところがあったら教えて下さい。

やっぱり、早めに避難する事が一番大事だと思います。公の所へ避難させてもらえたのがありがたかったです。皆さんも早く避難してもらうのが一番だと思います。

問い:最後に、ご主人が東京から戻られてどの様なお話しをされましたか?

びっくりしたその時の様子を話してたんだと思います。主人はその時の事を目の当たりにしていないので、今でも大雨が降ると私は「早く避難しよう」と言うのですが、主人は「まだ大丈夫だろう」と腰が上がらないんですけど、主人を連れて早めにこの家を出るようにしています。

タイトル 平成16年台風第21号豪雨体験談映像(大台町 山本 洋子)
概要 前日から降り続く雨が、29日の朝9時頃から恐怖を感じるような雨に変わった。家の裏山からは滝のように水が流れ、平坦なはずの地面は、10センチほど水が盛り上がったような状態だった。
タイトル2 ヘイセイ16ネンタイフウダイ21ゴウタイケンダンエイゾウ(オオダイチョウ ヤマモト ヨウコ)
概要2 お名前:山本 洋子
性別:女性
年齢(生年):
現住所:多気郡大台町下真手
被災時のお住まい:多気郡大台町下真手
被災時の職業・学校など:
公開レベル 公開
出典 みえ防災・減災センター
提供者 三重県・三重大学 みえ防災・減災センター
提供者公開フラグ 公開
原本の保管場所
コンテンツの取得日時 2017年 10月 04日
コンテンツの住所 三重県多気郡大台町下真手
コンテンツの撮影場所 三重県多気郡大台町下真手
タグID 裏山,土砂,平成16年(2004) 台風第21号・土砂災害,多気郡 大台町
コンテンツID 平成16年台風第21号豪雨体験談

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