選挙の投票日と台風が重なることが分かっていたため、早めの対応を心がけていた。夜になってから土砂災害の情報が入った。規模についての把握は難しかったが、幸い人的被害が出ていないことが早くに分かった。朝になって現地を見て規模の大きさに驚きを隠せなかった。

問い:当時、多気町の防災体制はどのようになっていたのでしょうか?

防災担当の職員、私含め二名で防災対応の活動の中心として対応させて頂いていました。また、他の職員、総務課の職員等々で対応の方、情報収集を進めていたところでございます。

問い:防災担当の二名の方の主な業務はどのようなものでしょうか?

防災情報の収集とか消防団等々の関係機関との連絡調整を主にしておりました。

問い:情報の収集というのは、どのような形でされていたのですか?

職員が順次町内を巡回する形や消防団の方にお願いさせて頂いて「ここの状況を見に行ってくれ」とお願いする形で情報を収集していました。

問い:入ってくる情報でいろいろな被害があったと思いますが、どこでどんな被害が起こったのか具体的に詳しく教えて下さいますか?

一番大きかったのは、当町の長谷地内において土石流が発生しまして、その集落の公民館が土石流に巻き込まれて全壊しました。それが一番大きかったと思っています。また、町内全体の様々なところでがけ崩れ等々が発生しまして道路が寸断されてしまったようなところがありました。

問い:特に住民の方が困った道路の寸断などありましたか?

幸いにして孤立するような集落はなく、直ぐに復旧が出来ましたので、特に混乱は無かったと思っています。

問い:先ほど長谷地内で土石流による家屋の損壊があったという事ですが、そちらで人的な被害というのは無かったでしょうか?

幸いにして土石流も民家の方を離れてるような形で被害が発生しまして、特に人家や人的な被害は出ませんでした。

問い:時間雨量が50mmを越えるような雨でしたが、浸水などはいかがでしたか?

町内の一部の河川において一部氾濫が発生しまして、農地が浸水被害をうけています。一部、人家の方に流れ込んだ部分もありまして床下浸水されたご家庭もございます。

問い:河村さんがいろいろな情報をこちらで受ける中で「ああ、これは大変だな」と一番思われたのはどの被害でしょうか?

先ほど申し上げたように広い範囲で浸水しているという情報が入って来ましたのでこれは大雨が降った影響なのかな?と。後、一般の住民の方から「崖崩れ」の電話を頂いておりましたので、これまでの台風とは「違うな」という認識を持っていました。

問い:雨の一番ひどかった時間帯はこちらに詰めていらした分けですけれども、一夜明けてですね、実際に町内を見て回られたと思いますが、その時に受けた印象を教えて頂けますか?

長谷地区の土石流の現場も見させて頂きまして「こんなにも山の土が流れ出るのか・・」と思いながら現場を眺めていました。

問い:心配された浸水ですね。それについてはいかがですか?

私たちが翌朝に見回りに行った時には水の方が引いておりましたので具体的に「ココまで」浸水したとかの状況を見たわけではございませんのでなんですが、特段大きく水田の形状が変わったとかそういったところが無かったのでその辺は一安心したところです。

問い:今回台風21号でいろんな被害の状況が入って来ますよね、それをお一人で情報収集されてたわけですよね、どういった点が大変でしたか?

ひっきりなしにかかってくる電話とか情報の収集とその整理で「次に何をすべきか」といったところの情報の整理が追いつかなかったという反省点はございます。
災害時の体制としては、総務課職員全員、十名ほどで対応する形になっていますが、当日は衆議院の選挙がございましたのでその辺で思っていたような体制が取れなかった部分はありますのでその辺は反省点として、今後活かしていきたいと思っています。

問い:ご自身の中で何時起こるか分からない自然災害に対して改めて何か意識が変わったり「こういう事が大事だな」と実感された事はありますか?

テレビなどでは「経験したこのとない」とか「こんなの初めてや」という風な事いわれたりしますが、本当に経験した事が無い事が起こるのが災害なのかな、と思っております。今回は風水害でしたけども南海トラフなどの地震等々に対しても啓発というか意識の向上を図っていきたいと思っております。

タイトル 平成29年台風第21号体験談映像(多気町 河村 元喜)
概要 選挙の投票日と台風が重なることが分かっていたため、早めの対応を心がけていた。夜になってから土砂災害の情報が入った。規模についての把握は難しかったが、幸い人的被害が出ていないことが早くに分かった。朝になって現地を見て規模の大きさに驚きを隠せなかった。
タイトル2 ヘイセイ29ネンタイフウダイ21ゴウタイケンダンエイゾウ(タキチョウ カワムラ モトキ)
概要2 お名前:河村 元喜
ご住所:多気郡多気町
発生時にいた場所:多気町役場
当時の年齢:
公開レベル 公開
出典 みえ防災・減災センター
提供者 三重県・三重大学 みえ防災・減災センター
提供者公開フラグ 公開
原本の保管場所
コンテンツの取得日時 2018年 02月 01日
コンテンツの住所 三重県多気郡多気町相可
コンテンツの撮影場所 三重県多気郡多気町相可
タグID 土砂災害,平成29年(2017年)台風第21号,多気郡 多気町
コンテンツID 平成29年台風第21号体験談

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