選挙の投票日と台風が重なることから、事前に 人員配置を含めた調整を行い当日を迎えた。そのため、スムーズに早めの情報収集と情報の発信が出来た。しかし一部地域では床上浸水・床下浸水などの被害が出た。このため、県の対応に合わせて、町でも復旧支援の体制を整えることとなった。

問い:この21号台風に対して、町としていつ頃からどのような対応をとられていたのでしょうか?

約一週間前から気象庁が発表している台風の進路予想を確認しながら台風がいつごろ最接近するか確認しながらどのような対応を何時からしていくか検討し始めていました。

問い:具体的に何時頃から動きがあったのでしょうか?

10月19日木曜日の午後に町長、副町長、防災企画課長で災害対応をどうするか検討する協議に同席し、おそらく22日の昼頃に警報が発表されるであろうと予想のもとどのように対応してゆくか?協議しました。

問い:協議の中身に付いても教えてもらえますか?

10月22日は、衆議院議員の総選挙の投開票日でしたので役場の職員が投開票事務に既に役割が割り振られていました。しかし、災害対応に人員が必要という事で防災企画課長、町整備課長、農水商工課長は自宅待機とし、私と町整備課の2名の係長については、選挙管理委員会の本部事務に配置換えしてもらいました。そうする事によって、警報が発令されたらすぐに災害対策本部を立ち上げて対応にあたれる、という体制をとろうと言うことになりました。

問い:ではその協議のでは、人員の配置をどうするか?具体的に話し合われたという事でしょうか?

そうですね。実際には、他にも必要な人員を参集できるようにという事で代替要員も準備するように選挙管理委員会に指示が出されて検討してもらい体制を整えてもらえるようになりました。

問い:19日と言いますと、最接近の3日前になりますが、その時みなさんの危機感はどのようでしたか?

「今までの台風とはちょっと違うんじゃないか!?」しばらく来ていなかったが大きな被害をおよぼすのではないか?という危機感を持ちながら災害対応にあたらなければならない、という協議がなされました。

問い:実際に雨が強くなったのはいつ頃でどのような状況でしたでしょうか?

22日の昼前頃から次第に雨が強くなってきて、本当に危険かな?と感じ始めたのは6時前後かな?

問い:対策本部には具体的に浸水や冠水などどのような情報が入ってきたのでしょうか?

道路冠水については、いたる所で冠水している。中には一般の乗用車が水に浸かって動けない状態だ、という話が何件かありました。

問い:これまでに明和町内で大規模な冠水というのはあったのでしょうか?

町のいたる所での冠水というのは今回初めてです。

問い:道路がそれだけ冠水しているという事は、家屋の浸水などもあったのではないでしょうか?

そうですね。最終的には床上浸水が5件、床下浸水が67件という報告を受けています。

問い:時間雨量などは、どのように把握されていましたか?

午後6時から200mmを超える雨量でかなりの雨量であったと思っています。

問い:それだけの雨が降ると、やはり土砂崩れなどの心配もありましたか?

町の南部に丘陵地がありますが、その中で7ヶ所で土砂崩れが発生しました。人的な被害や住居の被害はなかったのですが、農業施設などに土砂が流れ込んだりした被害を聞いています。

問い:電話が通じなかったり、その他のライフラインの状況はいかがでしたか?

ある地区では停電している、という情報を中部電力からいただきました。他、水道関係については被害がありませんでしたが、下水に関しては一部のお宅から流れにくいという情報が入っていました。

問い:警報、避難勧告、避難指示ななどの情報もうまく住民のみなさんに伝わりましたか?

そうですね。防災行政無線で放送するとともに緊急速報メールで周知をしました。また、三重県が導入した情報システムに入力する事により報道機関にも情報が流れましてテレビのテロップ等に情報がながされました。

問い:今回の21号台風で被災された方々に大して役所として何かサポートされたのでしょうか?

床上浸水、床下浸水のお宅には消毒剤を配布しました。それと、三重県が災害見舞金制度を設けられたので、明和町でも災害見舞金制度を新設しました。床上浸水のお宅には、現地へ被害調査に出向きました。

問い:行政として反省点や今後の課題など、感じている事があれば教えて下さい。

行政としてもそうですが、地域や家庭でお一人、お一人が事前に何時、どのようにするのか決めておく、という事が防災であったり、減災につながって行くと思いました。
今回避難所を開設しても既に道路が冠水していて避難所へ向かえない、という話を伺いました。やはり、避難は早めに避難していただくという事が大切だと思います。そのためには、私たちも早めに住民のみなさんへ情報提供をするように勤めなければならないと考えています。

タイトル 平成29年台風第21号体験談映像(明和町 奥田 昌宏)
概要 選挙の投票日と台風が重なることから、事前に 人員配置を含めた調整を行い当日を迎えた。そのため、スムーズに早めの情報収集と情報の発信が出来た。しかし一部地域では床上浸水・床下浸水などの被害が出た。このため、県の対応に合わせて、町でも復旧支援の体制を整えることとなった。
タイトル2 ヘイセイ29ネンタイフウダイ21ゴウタイケンダンエイゾウ(メイワチョウ オクダ マサヒロ)
概要2 お名前:奥田 昌宏
ご住所:多気郡明和町
発生時にいた場所:明和町役場
当時の年齢:
公開レベル 公開
出典 みえ防災・減災センター
提供者 三重県・三重大学 みえ防災・減災センター
提供者公開フラグ 公開
原本の保管場所
コンテンツの取得日時 2018年 02月 20日
コンテンツの住所 三重県多気郡明和町馬之上
コンテンツの撮影場所 三重県多気郡明和町馬之上
タグID 選挙,平成29年(2017年)台風第21号,多気郡 明和町
コンテンツID 平成29年台風第21号体験談

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