紀伊半島大水害10年シンポジウムについて

本年度は、紀伊半島大水害から10年の節目を迎えることから、県では、この災害の教訓を未来に伝承すること、防災関係機関や地域の災害対応力の向上を図ることを目的に、紀伊半島大水害10年プロジェクトを実施しています。
このプロジェクトのひとつとして、9月11日に紀伊半島大水害10年シンポジウムを開催し、紀宝町や地元住民の皆さん、防災関係機関などに加え、同様の被害を受けた奈良県、和歌山県の担当者も交えて当時の教訓をふりかえるとともに、災害への備えや対策の促進など、私たちが身の安全を守るため何ができるかを議論しました。

    【紀伊半島大水害10年シンポジウムの全編映像 2:40:37】

開催内容

(1)日時   令和3年9月11日(土)13時~16時
(2)会場   Zoomによるオンライン開催
(3)主催    みえ防災・減災センター、三重県、紀宝町、三重大学、津地方気象台
(4)参加者数 オンライン参加(Zoomウェビナー)120名
(5)実施概要

①基調講演「大規模風水害を見据えた地域防災の必要性」
講師 松尾 一郎(東京大学大学院 情報学環 総合防災情報研究センター客員教授、紀宝町防災行政総合アドバイザー)

タイムラインの第一人者であり、紀宝町防災行政総合アドバイザーである松尾一郎教授(東京大学大学院)を講師に迎え、令和2年7月豪雨(球磨川水害)における住民の避難行動の分析結果や、町内版タイムラインによる事前(予防)防災などの事例を通じて、地域で危機感を共有する重要性についてご講演いただきました。

    【松尾先生による基調講演  42:32】

②紀伊半島大水害10年ワークショップの概要報告
大水害の体験を次の災害対策に活かすため、紀伊半島大水害10年プロジェクトの一環として開催したワークショップ(令和3年6月27日)の成果について、参加した三重県、和歌山県、奈良県の防災担当者が報告を行いました。

【報告の概要】
 1 紀伊半島大水害時の課題
・通信手段の途絶により情報停滞が起きた
・災害対応を行うマンパワーが不足した
・行政組織内や外部機関との連携が不足した
・過去に経験のない災害の発生により、住民が適切な避難行動を取れなかった
 2 紀伊半島大水害後の取組
・県・市町版タイムラインの導入(マンパワー不足、連携不足への対応)
・地区版タイムラインの導入(情報伝達手段の途絶、住民の避難対策への対応)
 3 今後の課題
・地区版タイムラインの水平展開
・防災関係機関や自主防災組織の間でのさらなる連携強化
・近年の風水害から得た課題への対応
・災害対応の知識、経験等の次世代への継承

    【三重県・和歌山県・奈良県の担当者によるワークショップの概要報告 18:54】

③パネルディスカッション「災害の教訓をバネに進化を」
パネルディスカッションでは、当時の被害状況の振り返りを行うとともに、災害後の各機関の取組が紹介されました。
特に紀宝町鮒田地区からは、地区版タイムライン作成の経過や、防災を文化として日常生活に取り込もうとする防災活動の状況について報告があり、災害を教訓として地域が自主性を持って取り組んでいる様子が明らかになりました。
また紀宝町長からは、夜間活動による二次災害を心配しながらも救助を続けた事例について紹介があり、早期避難の重要性などについてあらためて共通認識を持つ機会となりました。

   パネリスト    紀宝町長 西田 健
            津地方気象台長 白川 嘉茂
            紀南河川国道事務所長 川尻 竜也
            紀宝町鮒田自主防災会 会長 東口 高士

   コメンテーター  東京大学大学院客員教授 松尾 一郎
   コーディネーター 三重大学大学院工学研究科 准教授 川口 淳

    【パネルディスカッション 1:20:51】

 

タイトル 紀伊半島大水害10年シンポジウムの全編映像
概要 令和3年度は、紀伊半島大水害から10年の節目を迎えることから、県では、この災害の教訓を未来に伝承すること、防災関係機関や地域の災害対応力の向上を図ることを目的に、紀伊半島大水害10年プロジェクトを実施しています。
このプロジェクトのひとつとして、9月11日に紀伊半島大水害10年シンポジウムを開催し、紀宝町や地元住民の皆さん、防災関係機関などに加え、同様の被害を受けた奈良県、和歌山県の担当者も交えて当時の教訓をふりかえるとともに、災害への備えや対策の促進など、私たちが身の安全を守るため何ができるかを議論しました。
タイトル2 キイハントウダイスイガイジュウネン シンポジウムノゼンペンエイゾウ
概要2
公開レベル 公開
出典 三重県・三重大学 みえ防災・減災センター
提供者 三重県・三重大学 みえ防災・減災センター
提供者公開フラグ 公開
原本の保管場所
コンテンツの取得日時 2021年 9月 11日
コンテンツの住所 三重県南牟婁郡紀宝町鮒田地区
コンテンツの撮影場所 三重県津市オンライン開催
タグID 紀伊半島大水害体験談・証言(映像),シンポジウム,オンライン開催,平成23年(2011)紀伊半島大水害,南牟婁郡 紀宝町
コンテンツID 紀伊半島大水害体験談・証言(映像)

コンテンツに関する詳細情報